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風しんが今も流行しています。風しんは、成人がかかると症状が重くなることがあります。また、妊娠20週頃まで(特に、妊娠初期)の妊婦さんに感染させてしまうと、生まれてくる赤ちゃんの目や耳、心臓に障害が起きることがあります。
2019年度から3年間、これまで風しんの定期接種を受ける機会がなかった昭和37年4月2日生まれから 昭和54年4月1日生まれの男性を対象に、風しんの抗体検査を前提に、定期接種を行うことになりました。この年代の男性には過去に公的に予防接種が行われていないため、自分が風しんにかかり、家族や周囲の人たちに広げてしまうおそれがあります。 対象者には、お住まいの自治体から、原則無料で風しんの抗体検査と予防接種を受けられるクーポン券が送付されます。
2021年の現状
2019年度から2021年度にかけて、昭和37(1962)年4月2日~昭和54(1979)年4月1日生まれの男性へ、各自治体から段階的に風しん抗体検査と予防接種のクーポン券が送付されました。厚生労働省によると、2019年4月1日時点の第5期定期接種の対象者は、全国で1,537万4,162人でした。2021年11月までに抗体検査を受けた人が3,742,113人で、対象男性人口の24.3%に当たります。
【クーポン券を使用した人】
・1,245,330人(2019年度)
・1,764,539人(2020年度)
・665,937人(2021年度)
・自治体 66,307人
予防接種を受けた人は788,172人で、対象男性人口の5.1%に当たります。
【クーポン券を使用した人】
・270,113人(2019年度)
・358,513人(2020年度)
・146,449人(2021年度)
・自治体 13,097人
風しんの感染力と生まれてくる赤ちゃんへの影響
風しんは、免疫がない人たちの集団で1人の患者が発生すると、5~7人にうつるという強い感染力があります。感染して発しんが出る前1週間と、後1週間は人に感染させる可能性があるので、知らずに感染させてしまうこともあります。また、女性が妊娠している時に風しんウイルスに感染すると、おなかの赤ちゃんも風しんウイルスに感染することがあります。それが原因で目や耳や心臓などに障がいを持って生まれることがあります。それが、先天性風しん症候群です。2022年現在、流行中の新型コロナウイルスと比較しても、その感染力や影響は大きいと言えます。あなた自身だけでなく、周りの妊婦さん、ご家族を風しんから守るため、社会全体で風しん予防に取り組む必要があります。クーポン券をぜひ使ってください!
国立感染症研究所の多屋馨子氏によると、風しんのワクチンを受けたかどうか不明な方も多く、男性は女性よりも3倍多くかかっているといいます。多屋馨子氏「昭和37年度~昭和53年度生まれの男性の方は、これまでに1度も公的な予防接種を受ける機会がありませんでした。この10年間、風しんの抗体保有率は変化しておらず、男性の5人に1人は免疫を持っていません。そこで昭和37年度~昭和53年度生まれの男性の方を対象に、抗体検査と、予防接種が原則無料でできる取り組みが2019年度より始まりました。対象の方はクーポン券を持って、まず抗体検査を受けていただきたいです。抗体値が低かった場合、無料でMRワクチンの接種を受けることができます。クーポン券、ぜひ使ってください。」と呼びかけています。
令和3年度までに全対象者にクーポン券を送付されています。クーポン券が届いていない方、クーポン券をなくされた方はお住まいの市区町村にお問い合わせください。風しん抗体検査・風しん第5期定期接種受託医療機関については、厚生労働省のホームページ「風しんの追加的対策について」をご覧ください。
風しんはワクチンで予防可能な感染症です。
引用:厚生労働省(HP): “風疹ゼロ"プロジェクト実行委員会・厚生労働省 風しん対策啓発イベント「風しん理解促進Zoomウェビナー」(2022年2月4日開催)
国立感染症研究所 感染症疫学センター 予防接種総括研究官 多屋馨子氏
国立感染症研究所 感染症疫学センター 風疹に関する疫学情報(2022年2月24日現在)
国立感染症研究所 感染症疫学センター 予防接種総括研究官 多屋馨子氏
国立感染症研究所 感染症疫学センター 風疹に関する疫学情報(2022年2月24日現在)