インフルエンザ患者発生数は減少。一方、B型インフルエンザウイルス検出割合は増加傾向。
薬局サーベイランスによるインフルエンザ全国の推定患者数
薬局サーベイランスによるインフルエンザ全国の推定患者数

流行のようす

 薬局サーベイランスによると、2015年第10週(3/2~3/9)の推定患者数は、149,961(約15万人)となり、第5週(1/26~2/1)以降6週連続して減少が続いています。

都道府県別情報

 各都道府県のインフルエンザの流行の指標である第10週の人口1万人当たりの1週間の推定受診者数は、新潟県、福井県、秋田県、大分県、富山県、高知県の順となっています。

年齢別情報

 全ての年齢群で、第5週(1/26~2/1)以降減少が継続しています。
 一方、第11週に入った休日明けの3月9日(月)の推定患者数は31,730人と、第10週の月曜日(約37,000人)よりも減少しており、第11週もインフルエンザの推定患者数は減少が続いていくものと推察されます。

ウイルスの型

 国立感染症研究所によると、これまでのインフルエンザ患者由来検体から検出されたインフルエンザウイルスは大半がA/H3(A香港)亜型である状態が続いていますが、週別ではB型の検出割合が増加しつつあります。

今シーズンインフルエンザの流行

 2015年の第2~4週と大きな流行状態が続いた後、第5~10週の推定患者数は速やかに減少し、3月に入って第11週も減少が続くものと予想されます。しかし、B型インフルエンザウイルスの検出割合が増加しつつあり、まだしばらくはインフルエンザの流行は継続していくものと予想されるため、注意が必要です。

 なお、2014年9月1日以降の今シーズンのインフルエンザの累積の推定患者数は2015年3月9日までで約890万人となっています。

監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
更新:2015/3/10

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