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東京では発熱外来予約が困難な場合も 東京では発熱外来予約が困難な場合も
 2022年7月22日の東京都の新規感染者数も3万人を超えています。

 新規感染者数は、34,995人と過去最多を更新。

 現在、東京都など新規感染者が増えている地域では、予約が取りづらい発熱外来も出ています。

 今回取材したのは、7月15日に発熱し、その後、陽性が判明した東京都に住む34歳経営者の男性です。

 男性は、発熱外来の予約が取りづらい状況を語りました。

34歳男性の症状は?

 7月15日金曜日深夜に発熱しました。

 市販薬の解熱剤などを服用しましたが、一時的な緩和のみで熱は上下を繰り返すのみでした。

 新型コロナウイルスへの感染を疑い、翌日16日土曜日、近くのかかりつけ医にPCR検査を申し出ましたが、発熱外来は予約でいっぱいで受診できないとのことでした。

 その他の近隣クリニックも同様でしたが、唯一、確約が取れたクリニックも土曜日は一杯の為、日曜日の予約となりました。

 症状は、発熱に加え、倦怠感や悪寒を感じるようになり、咳も出始めました。

 この時点で、陽性判定は出ていなかったのですが、7月16日からの3連休の予定は、全てキャンセル。

 日曜日に検査結果を受けとりましたが、やはり新型コロナウイルス感染症「陽性」の判定でした。

 土曜日は、最高で39.4℃の発熱。その他、倦怠感・悪寒・節々の痛み・咳・下痢の症状。

 翌日の日曜日に熱は、少し下がったものの、その他の症状は続きました。

 また、食欲不振で土日の2日間は絶食状態でした。

 うちの会社の従業員も、今までに何人か感染していますが、これまで聞いていたような「嗅覚・味覚障害」「激しいのどの痛み」などは、私の場合はなく、インフルエンザにかかった時に近いような、「発熱」「倦怠感」「節々の痛み」の方が強いように感じました。

 これまで、ワクチンの接種は2回でしたので、3回接種していれば、症状がどの程度で済んだのだろう?と思うところもあります。

 都内を中心とし、全国へ出向く仕事柄、感染経路は特定しづらいですが、第7波と呼ばれる感染拡大の前から、外出や会食の機会は増えてきていましたので、少しばかり感染の不安があったのも事実です。

 症状のピークは、土曜日~日曜日で月曜日には、症状はだいぶ治まりました。

 現在、保健所からの指示待ちの状態となっていますが、3連休明けの火曜日になっても、連絡がありません。

 都内の新規陽性者が急増したことと、連休のタイミングが重なったこともあるのかも知れませんね。

 隔離期間も定まらないので、業務に支障をきたしてしまわないかが心配です。

感染症の専門医は

 感染症の専門医で、新型コロナウイルス感染症の臨床医でもある大阪府済生会中津病院の安井良則医師は「置き換わりの進むBA.5は感染力が非常に強いと言えます。子どもや若い人が感染するのも特徴で、子どもであれば、幼稚園や保育園、学校などで感染し、さらに家庭内で感染が広がるっているようです。また、若い人は会食の場などで感染が広がっているという印象があります。特に、換気の悪い密室では感染のリスクが高いです。うちの病院でも、お盆までは会食を控えるよう、職員に伝えられています。今回の流行での主な症状としては、発熱が多いようです。39度を超える高熱になる場合もあります。そのほか、倦怠感や関節痛などを訴える人もいます。喉はあまり痛くならない場合もありますし、咳もそれほど出ないケースもあるようです。」としています。

まとめ

 2022年7月21日に開かれた、厚生労働省の専門家会議では、感染リスクのある機会を可能な限り減らすため、国民一人一人が感染対策を行う必要性について、言及がありました。

 基本的な感染対策はもちろんのこと、不要不急の外出を控えるなど、自身ができることを考えてみましょう。

取材
大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏