「感染症・予防接種ナビ」は、広島テレビ放送が運営しており、厚生労働科学研究「ワクチンで予防可能な疾病のサーベイランスとワクチン効果の評価に関する研究」(研究代表者・鈴木基)の 「ワクチンの有効性、安全性、啓発に関する研究」(研究分担者・岡部信彦)の研究活動の一部に協力しています。
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新型コロナウイルス感染症

2019年末頃より「新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)」が中国の武漢市を中心に出現し、世界中で患者数が増加しています。

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感染症ニュース

【感染症ニュース】インフルエンザ39.4℃高熱の7歳男児が泣きながら母の寝室へ… 未成年男性「異常行動」に注意(経験談再掲)

インフルエンザが全国的に増加しています。エリアによっては、増減もありますが、これから温度・湿度、ともに低くなるため、流行に適したシーズンとなります。インフルエンザは、学校などの集団生活の場で広がりやすいとされています。インフルエンザで、特に注意してほしいのが、就学以降の小児・未成年者の男性で「異常行動」が報告されていることです。今回、ご紹介するのは、インフルエンザに罹患した小学校1年生のお子さんが、熱せん妄を起こした経験談です。

【2024年】12月に注意してほしい感染症!インフルエンザの動向に要注視マイコプラズマ肺炎は過去最多を更新医師「首都圏は伝染性紅斑に注意」

インフルエンザにかかった小学1年生の男児が、熱せん妄

「前日の夜、疲れている様子だったので早めに寝かせました。夜中、泣きながら母の寝室へ来たので一緒に寝ていましたが、だんだんと身体が熱くなってきているのに気付き、検温すると39.4℃。周りでインフルが流行っている話を聞いていたので、当日の受診はせずに次の日に受診、インフルエンザA型陽性の診断でした。発症当日は最高40.0℃まであがり、かなり辛そうでした。もともと熱せん妄がひどい子なのでこの日も何度も目を覚まして大泣きしていました。次の日(受診した日)には38.3℃〜37.0℃台まで下がり食欲、元気も出てきていました。今年は流行り出すのが早かったので、早々に感染しましたが他の家族にうつることなく終えたのでホッとしました」

インフルエンザにかかった時の異常行動について

以前、抗インフルエンザウイルス薬の服用後に異常行動(急に走り出す、部屋から飛び出そうとする、ウロウロするなど)を起こしたということが話題になったことがあります。抗インフルエンザウイルス薬の服用は大丈夫なのでしょうか。
感染症に詳しい大阪府済生会中津病院の院長補佐で感染管理室長の安井良則医師は「これまでの調査結果などからは、インフルエンザにかかった時は、抗インフルエンザウイルス薬を服用していない場合でも同様の行動が現れることが報告されています。異常行動はインフルエンザ特有の症状だと考えられますので、抗ウイルス薬を服用してもしなくても、こうした異常行動には注意が必要です。特に就学以降の小児・未成年者の男性で報告が多いこと、発熱から2日間以内に発現することが多いとされているので、この年代の男性がインフルエンザにかかったときは、熱の出始めのときに注意が必要だと思います」と語っています。

インフルエンザとは?

インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感などの症状が比較的急速に現れるのが特徴です。あわせて普通の風邪と同じように、ノドの痛み、鼻汁、咳などの症状も見られます。子どもではまれに急性脳症を、高齢の方や免疫力の低下している方では、二次性の肺炎を伴うなど、重症になることがあります。

抗ウイルス薬で治療を

安井良則医師は「インフルエンザですが、この3年間に、多くの方がインフルエンザに感染しなかったことを考えると、さらなる大きな流行になるのではないかと考えています。もしインフルエンザにかかっている人と接触して、その後発熱などの症状が出たら、多くはインフルエンザの影響だと思います。その時は早めに医療機関を受診して、陽性であれば抗ウイルス薬で治療を行うといいと思います」としています。

インフルエンザワクチンの接種時期は?

インフルエンザの流行は例年であれば年明けの1月からピークを迎えます。インフルエンザワクチンの効果が現れるのは接種後およそ2週間後とされているので、例年であれば12月中旬に接種をすれば間に合いました。ワクチンの供給状況について、安井医師は、「今年のインフルエンザワクチンは十分な量が供給されると聞いています。ですので、12月まで待たずに接種をしていただくといいと思います。インフルエンザワクチンの効果はおよそ5か月とされているので、今接種しても、3月頃まで効果が持続すると考えられます。これから先、どのように流行が拡大していくかわかりませんが、早めの予防を心がけていただければと思います」と語っています。

引用
厚生労働省:インフルエンザQ&A

取材
大阪府済生会中津病院感染管理室室長 安井良則氏
感染症ニュース一覧
予防接種における間違いを防ぐために

注意してほしい感染症

2024年12月期

インフルエンザ
新型コロナウイルス感染症
マイコプラズマ肺炎 
感染性胃腸炎(ノロウイルス感染症)

監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

過去5年間の同時期との比較

インフルエンザ
咽頭結膜熱
溶連菌感染症
感染性胃腸炎
水痘
手足口病
伝染性紅斑
突発性発しん
百日咳
ヘルパンギーナ
流行性耳下腺炎
急性出血性結膜炎
流行性角結膜炎
マイコプラズマ肺炎
情報元:IDWR2024年第47週(2024年11月18日~2024年11月24日)

流行の様子

インフルエンザ(季節性) 新型コロナウイルス感染症(COVID-19) マイコプラズマ肺炎 ノロウイルス感染症
 

インフルエンザ(季節性)

情報元:日本医師会、日本薬剤師会、日本大学薬学部、(株)EMシステムズ
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)

監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

マイコプラズマ肺炎

情報元:IDWR2024年第47週(2024年11月18日~2024年11月24日)
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

ノロウイルス感染症

情報元:日本学校保健会
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
びせいぶつ芸能社
風疹ゼロプロジェクト
「水ぼうそう・帯状疱疹」ホントのところ

予防接種トピックス

感染症発生動向調査による小児科定点(約3,000か所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000か所)からの報告数に基づいたデータ解析によります。
感染症発生動向調査とは(厚生労働省ホームページより)
すこやか201 知ってアクション!感染症の予防

予防接種スケジュール

※国立感染症研究所サイト

インフルエンザ情報

情報元:日本医師会、日本薬剤師会、日本大学薬学部、(株)EMシステムズ
厚生労働省が11月29日に発表した「インフルエンザの 発生状況について」令和6年第47週(11/18-24 )によると、全国のインフルエンザ定点当たり報告数は、 2.36。今シーズンに入り初めて2を超えました。12 月を前に・・・
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厚生労働省が11月29日に発表した「インフルエンザの 発生状況について」令和6年第47週(11/18-24 )によると、全国のインフルエンザ定点当たり報告数は、 2.36。今シーズンに入り初めて2を超えました。12 月を前に、気温も下がってきました。いよいよ本格的な流 行が始まるのでしょうか。感染症に詳しい大阪府済生会中 津病院院長補佐感染管理室室長の安井良則医師は、「イン フルエンザは、定点で2を超えると、流行に勢いがつくと 言われています。2019年の12月と同じような動きを しているため、患者報告数は、このまま伸びて行く可能性 が高いと予測しています。一方で、昨年の2023年の一 年を通じた患者報告数は、過去最多となりました。昨年の 流行で、免疫を持っている方も多いと考えられるため、ど こまで増え続けるのか、または先細りになるのかは予測が できません。インフルエンザに感染し、5歳未満が発症し た場合、重症化のリスクもあります。基礎疾患をお持ちで あったり、健康面で不安のある方は、流行のピークを迎え る前に接種を検討してみてください」としています。
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