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咳エチケットで飛沫感染を防ごう 咳エチケットで飛沫感染を防ごう
 厚生労働省によると、新型コロナウイルスの新規感染者は、2023年2月1日に全国で55,537人。

 直近1週間の平均は49,756人と、前週平均の73,732人と比較し落ち着きをみせています。

 感染者数が減少傾向を見せるなか、国は、2023年5月8日から、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけを現在の2類相当から5類に引き下げることを決めました。

 5類移行により、マスク着用は、屋内外を問わず個人の判断に委ねるとしています。

感染症の専門医は…

 感染症の専門医で新型コロナ治療の臨床医でもある、大阪府済生会中津病院の安井良則医師は、「5類移行への国の判断は、いつか出ることは予測していました。5-6月は、今までの統計から、コロナの流行がいったん下火になる時期なので、この時期が選ばれた可能性があります。5類移行後のマスク着用について、国は、個人の判断に委ねるとしていますが、一般の方が、屋内でマスク着用をするのは、周囲に感染を広げないための咳エチケットの要素が大きいです。国が『マスクを着用しなくてもいい』と言ってしまえば、周囲へ感染を広げることを許すことに繋がりかねません。5類移行後であっても、のどの痛み・くしゃみ・咳など、上気道に何らかの症状を感じる方は、特にマスクを着用して頂きたいですし、免疫力が低下した方も多くいる医療機関では、マスク着用は必須だと考えます。また、マスク着用をしている方に対して、あらぬ偏見をもったり、不利益が及ばないようにして頂きたいです。」としています。

まとめ

 5類移行後であっても、今後、ウイルスが変異して再び大規模な流行となることは、否定できません。マスクの着用は、個人の判断となるとのことですが、移行後を見越して、職場・学校など、多くの方が集団になる場では、予めルール作りなどをしておく必要があるかもしれません。

 自分は、健康であっても、周囲に免疫力の弱い方や、何らかの事情でワクチンを接種できない方もいらっしゃることは、認識しておくことも大切です。

引用 厚生労働省 データからわかる-新型コロナウイルス感染症情報-

取材
大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏