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令和5年秋開始接種 令和5年秋開始接種
 厚生労働省が9月1日に発表した2023年第34週(8/21-27)の「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生状況等について」によると、全国の定点当たり報告数は19.07。これで2週連続の増加となりました。特に東日本で増加傾向にあり、青森、岩手では30を超えています。

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流行株はオミクロン株の新たな派生型「エリス」が主流に

 また、国立感染症研究所感染症疫学センターが発表した2023年第33週(8/14-20)の「新型コロナウイルス感染症サーベイランス週報」によると、現在流行している変異株の97%はXBB系統で、その中でも「エリス」と呼ばれているEG.5.1.1が14.5%、EG.5.1が12%を占めています。今後はこのエリスが主流となり、第36週(9/4-10)には57%を占めると予測しています。

9月20日から全国で「令和5年秋開始接種」が開始

 流行の拡大が心配される中、9月20日から新型コロナワクチン「令和5年秋開始接種」の接種が始まります。接種の対象者は初回接種を終了した、生後6か月以上のすべての方です。使用されるワクチンはオミクロン株(XBB.1.5)に対応した1価ワクチン(XBB対応ワクチン)になります。詳しくは市町村から案内があるので、それをご確認ください。特例臨時接種として自己負担なしで受けられます。

感染症に詳しい医師は・・・

 感染症の専門医で、大阪府済生会中津病院の安井良則医師は「現在、流行株はエリスと呼ばれるEG.5.1系統に移行しつつありますが、この株はXBB株から派生しているので、9月20日から接種が始まるXBB対応ワクチンでも効果があると考えられています。新型コロナワクチンは、新型コロナウイルス感染症の発症を予防する高い効果があり、また、感染や重症化を予防する効果が確認されています。特に重症化しやすい高齢者や基礎疾患がある方は、接種を検討されるといいと思います」としています。

初回接種もXBB対応ワクチンに

 またこれまで1度も新型コロナワクチンの接種をしてない方が行う初回接種についても、9月20日以降はXBB対応ワクチンが接種されることになりました。初回接種は最初に免疫をつけるためのもので、12歳以上は2回接種します。また5〜11歳は小児用のワクチンを2回、生後6か月〜4歳は乳幼児用ワクチンを3回接種します。1回目と2回目の接種間隔は全年齢共通で3週間以上、生後6か月〜4歳の2回目と3回目の接種間隔は8週間以上とされています。乳幼児や小児の接種について安井医師は「新型コロナについては、若い方は感染しても重症化することは少なく、現時点ではどうしても接種しなければいけないというものではないと考えています。ただし、基礎疾患があるなど重症化のリスクが高いお子さんはワクチン接種を検討されるといいと思います」としています。

ワクチンを受けるには本人の同意が必要

 厚生労働省は、ワクチンの接種についてこのようなアナウンスをしています。

 「ワクチンを受ける際には、感染症予防の効果と副反応のリスクの双方について、正しい知識を持っていただいた上で、ご本人の意思に基づいて接種をご判断いただきますようお願いします。受ける方の同意なく、接種が行われることはありません。職場や周りの方などに接種を強制したり、接種を受けていない人に対して差別的な対応をすることはあってはなりません」

 また、予防接種健康被害救済制度があります。

 「予防接種では健康被害(病気になったり障害が残ったりすること)が起こることがあります。極めて稀ではあるものの、なくすことはできないことから、救済制度が設けられています。申請に必要となる手続きなどについては、住民票がある市町村にご相談ください」


引用
厚生労働省:「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生状況等について」2023年第34週(8/21-27)、令和5年秋開始接種第1報(令和5年8月10日)、新型コロナワクチンQ&A
国立感染症研究所感染症疫学センター:新型コロナウイルス感染症サーベイランス週報」2023年第33週(8/14-20)

取材
大阪府済生会中津病院感染管理室室長 安井良則氏