経口補水液などで、水分をこまめに補給 経口補水液などで、水分をこまめに補給
感染性胃腸炎に感染する人が、増加の兆しを見せています。国立感染症研究所の2023年第45週(11/6-12)速報データでは、定点当たりの報告数は3.71。前週と比較すると1.18倍の増加となっています。

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冬の感染性胃腸炎の多くは、ノロウイルスが原因

感染性胃腸炎は、さまざまな細菌やウイルス、寄生虫が病原体である感染症の総称で、発熱、下痢、悪心、おう吐、腹痛などが起こります。特に冬に流行する感染性胃腸炎の原因としては、ノロウイルスがあります。ノロウイルスは手指や食品などを介して、経口から感染し、ヒトの腸管で増殖。おう吐、下痢、腹痛などを起こします。健康な方は軽症で回復しますが、子どもや高齢者などでは重症化の可能性があり、吐物を誤って気道に詰まらせて、死に至ることもあります。

感染症の専門医は・・・

感染症の専門医で、大阪府済生会中津病院の安井良則医師は、
「新型コロナウイルス感染症が流行して以来、多くの感染症の患者報告数が激減したり、流行時期が例年と異なるという現象が起きていますが、感染性胃腸炎全般は、比較的その影響を受けておらず、今年の年頭や春〜夏にかけて流行が起きています。そして寒くなる12月から本格的に流行が起こるのではないかと予測しています」と語っています。

《経験談》ノロウイルス 1歳 埼玉県

早速、ノロウイルスの経験談が寄せられています。埼玉県の1歳の女の子と、その保護者の方もノロウイルスに感染したとみられます。
1歳娘が夜中突然嘔吐しました。その数日前、保育園の隣のクラスで感染性胃腸炎が出たとの張り紙が。片付けて、水を飲ませて(これが悪かった)さぁ寝ようとするとまた嘔吐。その後は朝まで寝てくれる。
朝から発熱。小児科でお腹ゴロゴロしているから胃腸炎かもと。下痢したら確定とのこと。
次の日より1日3回ほど白っぽい下痢スタート。そのあとは良くなりました。
(以下保護者の方↓)
娘の下痢が始まった頃、旦那が嘔吐2回、下痢、お腹の張り、発熱。病院にかかると、ノロウイルスだと。お腹が辛そうでした。
娘発症の10日後まさかの私が発症。
23時ごろ眠っていると、なんか気持ち悪い気がして目が覚める。一回寝たのに何故だろうと思いながら寝ようとするも1時間耐えていたがどんどん気持ち悪くなって来て、トイレに行く。便器を開けた瞬間、5,6回連続で嘔吐。まさに胃がひっくり返るかの如く夕食を全て戻す。吐いた後はスッキリ。
朝までは寝たり起きたりだったが、朝から38°の発熱。1日下がらなかった。幸い下痢はなかった。10日も経っていたので完全気を抜いてしまっていましたが、
前日に処理したおむつかなぁーと思ってます。感染したくなかったので感染対策はしっかりやっていました。ノロの感染力を実感しました。
安井医師は「直接診断した訳ではないので、詳細は、不明ですが、家族全員でノロウイルスに感染された可能性があります。このことは、ノロウイルスの感染力の強さを物語っています。ノロウイルスは少ないウイルス量でも感染してしまうので、家族のどなたかが感染すると、どうしても他の家族にもうつることが多いです。生活圏を分けたり、手洗いを十分に行うなど、家庭内感染に気をつけていただけたらと思います。また、水を飲ませたのが悪かったと書かれていますが、これは間違いで、感染性胃腸炎の場合は、多めに摂ることが重要です。吐いたりすると体の中の水分が不足し、脱水症状を起こすことがあります。脱水症状を起こすと、小水が出なくなったりして、腎臓ほか肝臓などさまざまな臓器に不都合が起きます。特に小さいお子さんや高齢の方は脱水症状を起こしやすいのでこまめに水分を摂ることが重要です。経口補水液などがあれば、積極的に飲ませていただければと思います」としています。

ノロウイルスの予防法は?

ノロウイルスの予防のポイントは、いくつかあります。
・手を十分に洗う
調理前、食事前、トイレに行ったあとなど、こまめに手を洗いましょう。
・食品は十分に加熱をする
ウイルスは一般的には熱に弱く、中心部が85〜90℃で90秒以上の加熱が望まれます。
・調理器具などを消毒する
洗剤などでよく洗った後、85℃以上の熱湯で1分以上の加熱や、次亜塩素酸ナトリウムなどでの消毒が有効です。
・調理従事者や家庭で調理する人の健康管理
ノロウイルスは症状がなくなっても、1週間から1か月程度ウイルスが出続けます。症状が改善しても、しばらくの間は直接食品を取り扱う作業をしないようにしましょう。
最近、食中毒のニュースが多くなっています。身の回りの衛生を今一度確認しましょう。

引用
国立感染症研究所 感染症発生動向調査週報 2023年第45週(11/6-12)速報データ
厚生労働省:ノロウイルスに関するQ&A、

取材
大阪府済生会中津病院院長補佐感染管理室室長 安井良則氏